code of Morse
Ripples of words
-My memories is trying to break up with the world of losted God.

神様をミキサーにかけながら。

あのころ屋根に登って夢をみた。

私たちは逃げた、だって生きようとした。

 

椎名林檎の月に負け犬を聴く。

 

スクールゾーンはダサい稲穂が馬鹿みたいにそよぐ、まるで「スタンツ」だ。

部活帰りでノーヘル運転。二人乗り。先生の声が聞こえてスピードを上げる。

 

保健室のカーテン

 

音楽に騙されて心地いい、特別になりたい、授業は上の空、太宰治にも騙された。私が死んでも世界は廻るけど、私が死んだら多分世界は終わるとも思う。

 

 見えない銃弾をかわして廊下を歩かなきゃいけない。

見えてしまうから、私たちは悲しさを見せない事で、お互いを理解した。

自分を呪い、全てを呪い、大げさに愛し、大げさに憎んだ。殺風景なコメディのように。

  

 

美術室

静寂

 

 

架空の東京はもうない。

神様をミキサーにかけながら、シャープペンシルでどうでもいい公式を解いているような、そういう時間を懐かしく思った。

どんな地獄も時間は苦しみも綺麗に絡めとる。

 

線路に助走つけて飛び込みたいくらい、いつだって、生きようとしてた。

安酒ならばホワイトホースを

安酒ならばホワイトホースを

フォアローゼスなんてアマニタ・パンセリナだし

なんの物語もない、ただ酔う為の酒。

その中でまだイケるものといえば、このスコッチくらいしか私は知らない。

ポケットに死を入れて、人に頭下げてIQOS。

毒づく間も無く朝日が登っても

泥酔すれば夜が来るもの 私の部屋は永遠に夜。

プールサイドにて

君はまた水の中からその瞳を浮かび上がらせる

水面はゆれる 波形はとまらなく とめどない

僕は空から焼夷弾でも降ってこないかと目を閉じる

目を閉じれば真っ暗闇から揺れ上がってくる

緑色の閃光が蠢いている

 

目を開ける

 

躰に酸素がまとわりついている

つまさきが重力に縛り付けられている

生きている、生きている、生きている

 

プールサイドは僕だけで

気がつけば日が暮れていた

こまかくなった君を想った

 

明日僕は海へ行くだろう

擦り抜けた水蒸気

ほしかったものをやっと手に入れたんだと思う。けど、多分わたしはほしかったものを忘れたとも思う。
いくら希望を持とうと努力しようが、もはや持続しない。人が手を差し伸べてくれても無気力になって最悪なことをしたり、自分でも自分がコントロール出来ない。10代の頃はこれが若さのせいかもしれない希望を賭けていたけれど、どうやら年々酷くなるようで呆れる。今はただ欲しいものが解る才能が欲しい。不幸になりたいわけでは決してない。年々失望と学習性無力感で満たされ害虫のように自らの精神構造に絡め取られる。救いは無い。ここから逃げても救いは無いけど、手放す事にも望むことにも現状維持にも変革にも気持ちが沸かない。また一つ手放したくないものを数えて幸せも不幸も無くなっていく。何を持っていても0。何を手に入れても意味など無いと感じる。褒められても貶されても総ては同じライン上に価値が並べられ、現実と想像のラインを突っ切っていく。って、それだけ。物事の形状を判断するためにあるのは境界がぶっ溶けた直線のみで頭の中にも外にも逃げ場が無い。「休みたい」と思えば思うほど様々な事が頭を駆け巡り、気づけば立ち止まり何時間も経っている。ぐずぐずに腐った神経は蒸発と沸騰を繰り返し現実にフォーマットを合わせた私の時間を侵食する。今は過去の記憶や自分の存在にすら執着できない。沈没しながら浮遊している。多分この感情も持続はしない。

埋葬記録

香水を初めて売った。20歳の頃成人の記念に買ったセルジュルタンスの「修道女」。身体にも合わなくなったし、私にはもう必要ないと思った。記憶の保存瓶として買う香水をお金に変えることは記憶を売るみたいなものだ。昔何かで観た、記憶が売れる世界があればきっとこういう気持ちなのだろう。

その時どれだけ残したいと思った、この世に留めたいと思った感情も 時間の経過と共に不必要となることを知った。記憶を売りさばき、また新しい記憶を買う。何一つ同じ形に留まらない、世界は保存できない。生々流転。

空気の剥がれる地点

私を泣かした奴が幸せになって、

愛の定義を捨てた私は思わず放火でもしてぇなあ などととぼんやりと思いつつ待ち合わせに来た恋人の顔が何故か満面の笑みで可愛かったので 私も誰かの恨みをかってるかもしれないから さっさと心で忘れたフリしないとと思った。時間の無駄。世界平和。ここは娑婆。

 


綺麗な忘れかたや、執着の手放し方なんてあるのか。乗り越えるべき なんて思わない。大人になったと思えるのは、痛みと共存できるだけの心の強度を持てるふうになって来たこと。何もかも消えはしない。

 


目の前の幸せが走馬灯みたいに、

その中で辛い記憶がハレーションを起こして閃光みたいに一瞬爆発して、逃げられないと思う間に目の前が正しく今日になっていて、心の置き場はない。ただの日差し刺す道路に戻る。時間は自分のものにならないし、総ての場所は誰かのものだし、空は綺麗だった。