2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧
「生まれた瞬間人はタブララサではなく、遺伝子で思考が決まる」 最近そう本で読んだ。ならば毎秒起こる破壊衝動は生来のものなのか。 モラルとインモラルの交差点 湿った教科書抱きしめて転がる いい加減諦めを教えてほしい。 飽きているのは、即席の絶望。…
10代はとにかく想像した、つまらない田園風景が憎らしかった 目に見える風景が、人が、総て燃えてしまうことを想像して心を安堵させた 架空の銃の引き金を引き、想像の中で何度も人を殺した そうする事で自分を慰めた 当時の日記にはこう書いてあった 「私…
水が私を侵しているのか 私が水を侵しているのか 上も下も存在せず 掌と水の境目も無い 見えた景色と私は重なってゆき 心まで透明になってしまいそうだ ピストルに手を伸ばし 天使を撃ち抜いた 空気のかたまりが抜けた
美術館のガラスに映る内側にきつく折り曲げたスカートと孤独。 あの頃当たり前に笑いあえた人達の事を考える もう先に会えなくなった人たち、不器用さから自ら会えなくした人たち。 全部忘れてはいない、私は無表情で何一つ忘れられないから 総て過ぎ去った…
どんな風に世界が見えているのかたまに羨ましくなる、と言われていたことを思い出した 窓の外に原子爆弾が降り注いでいる状態でも想像すればいいと思う。とは言わなかった。普通だよーと言った。これからも普通。死骸の中を歩く。目の前の君も爛れている。防…
たしかにここに存在した事 無かったことにしないで、と 子どもたちとおそろいの声帯を与えられていたなら、僕は今すぐ泣き出した。叫んだ。ただそれを許さない程目の前の波はゆらぎを繰り返しただ眩しかった。差し込む夕暮れを反射する水しぶきに意識を同調…
安心に恐怖が含まれているのを感じる。悲しみと悦びが癒着している。感情はいつでもそれ単体では沸き上がってこない。複数の相反する磁力の間に人間の感情があるように思える。言葉から離れた場所に心があると常に意識しないと、すぐに曖昧な揺らぎは見えな…
手に入らないものを何年も待ちわびて、終わったものを願って、思い出すこと自体幸福と苦痛の往復 思い出すことは自傷行為でありナルシシズムにすぎないと解っている 解っているだけ
強い離人感は悲しみに比例する。何か辛い事が起こるとまるで映画を眺めているような気がしてくる。一割は本当に悲しんでいるんだけど、九割は凄まじい光景を磨りガラス越しで見ているようなぼうっとした気持ちになる。 火達磨になりながら遠くの火事を見てい…