code of Morse
Ripples of words
-My memories is trying to break up with the world of losted God.

神様をミキサーにかけながら。

あのころ屋根に登って夢をみた。 私たちは逃げた、だって生きようとした。 椎名林檎の月に負け犬を聴く。 スクールゾーンはダサい稲穂が馬鹿みたいにそよぐ、まるで「スタンツ」だ。 部活帰りでノーヘル運転。二人乗り。先生の声が聞こえてスピードを上げる…

安酒ならばホワイトホースを

安酒ならばホワイトホースをフォアローゼスなんてアマニタ・パンセリナだしなんの物語もない、ただ酔う為の酒。その中でまだイケるものといえば、このスコッチくらいしか私は知らない。ポケットに死を入れて、人に頭下げてIQOS。毒づく間も無く朝日が登って…

別れよう

そして私は手榴弾の紐を引く いつもの喫茶店で君は驚いた顔をする 理由は作ってあるから大丈夫 大好きだった喫茶店 音を立てて壊れて行くいつもの席とガラスの窓 照明がやたら優しい 君の顔は熱風で溶けて行く 私が放った爆弾 私が作った爆弾

プールサイドにて

君はまた水の中からその瞳を浮かび上がらせる 水面はゆれる 波形はとまらなく とめどない 僕は空から焼夷弾でも降ってこないかと目を閉じる 目を閉じれば真っ暗闇から揺れ上がってくる 緑色の閃光が蠢いている 目を開ける 躰に酸素がまとわりついている つま…

擦り抜けた水蒸気

ほしかったものをやっと手に入れたんだと思う。けど、多分わたしはほしかったものを忘れたとも思う。いくら希望を持とうと努力しようが、もはや持続しない。人が手を差し伸べてくれても無気力になって最悪なことをしたり、自分でも自分がコントロール出来な…

埋葬記録

香水を初めて売った。20歳の頃成人の記念に買ったセルジュルタンスの「修道女」。身体にも合わなくなったし、私にはもう必要ないと思った。記憶の保存瓶として買う香水をお金に変えることは記憶を売るみたいなものだ。昔何かで観た、記憶が売れる世界があれ…

空気の剥がれる地点

私を泣かした奴が幸せになって、 愛の定義を捨てた私は思わず放火でもしてぇなあ などととぼんやりと思いつつ待ち合わせに来た恋人の顔が何故か満面の笑みで可愛かったので 私も誰かの恨みをかってるかもしれないから さっさと心で忘れたフリしないとと思っ…

正なる王座

殺したい人間を全員間違っていると言い放ちその発言が力を持つくらい地位と実力のある人間にならないと間違っているもの達に間違っている者にされる。正しさは力が無いと意味がない。力があるものだけが正しさを決められる。

砂鉄のマットレスは沈む

あらゆる記憶が点滅しているように思えた 暴力を振るわれたこと 存在を否定されたこと ばかのふりをしたこと それももう、いいと思えた。 もう良い フラッシュバックで砂鉄をかき集めた 磁力を失う その繰り返し 生きているなんてそのくらいのことなんだから…

丘と海

遠くまで来た、今のこの幸せを嚙みしめようと 遠くまで来た、海を見て高級そうなお茶を淹れる 中国語は解らない 言葉が解らないのは心地いい 中国語は解らない 言葉が通じ合うのは私たちだけ 世界の最果てまで 愛するという約束は波風に溶けて消えていく 忘…

配管工

意識の外壁を塗り変えても、感情の配管を変えることは難しい。

本当のことが言えるとき

本当のことが言えるとき ー 理不尽な暴力を描いた映像を 頭に叩きこむとき。 死刑囚の残存時間の焼き直しを 目撃したとき。 違う血の噴出す 思春期の暗闇に出会ったとき。 ありもしない事を 空中に罵倒する狂人を見たとき。 心臓の真横を 銃弾 がすり抜けて…

悲しい呪文

17歳の夏 私は初めて深夜バスで新宿に一人で降り立った東京の美術大学に行くために新宿の美術予備校に通うと決めたからだ。小田急ビルとハルタワーが重力に従って落ちてくるのではないかと不安に思ったことを覚えている。西口のルイヴィトンの看板の下にホ…

彼岸花

真夜中に走馬灯のように記憶は現れて 薄れない画素が邪魔をしている 毎晩私を谷底に落下させる 明日こそ死のう、明日こそ と小さく決意して 毎朝希望で決意を洗い 繋ぎ止めた。今日まで。 昔絵本で眺めた針地獄より悲惨な生き地獄も歌とか絵になれば綺麗だと…

ありがとう絶望

夢、抱いたそばから灰になり 黄金の酒煽ればガラスの心砕け 酩酊うちに砕けし野望など 遠野物語 逃避行 少年と逃げし青き荒野 流れていくもの 流されていくもの 忘れていくもの 忘れていくものと 雲母のごとき輝ける記憶の排泄に ただ立ちすくみ 立ちすくみ …

きれいな夢をみただけ

愛しているけどそれがなんだ 夢でいい

冷めゆく舌

センチメンタルに火をつけた 燃え上がれ 周囲の草や花も全て真っ黒に焦げるまで眺めていたい。 新品の幸福 美しいラッピングを潔く剥がして見える肉体と魂の間にある虚空 そこに埋められた孤独 忘れられない 叫びたいけど叫べない 大声で怒る前に泣き崩れそ…

「俺は太宰治じゃない」

食事を摂りにリビングに行った 父親自身の自殺願望への肯定を促され怒鳴り合いになる 父親のことは好きだが私はこの人のように憐れみも理解も要らない 私だって死にたいよ、だけど、生きてんだよと叫びたかった。だが理性とプライドがそれを許さなかった。美…

叩けよ 扉 さらば開かれん 叩けよ 扉 燃え盛る男 叩けよ 扉 後悔が裏で待つ 叩けよ 扉 打ち壊された子供 開けよ 扉 閉じた夏の日 開けよ 扉 掴めぬ陽炎 開けよ 扉 海水に沈んだ女 開けよ 扉 殴打の果て

献花

首括った女 夜毎這い回る夢の中 あれから何年経った 俺に心中を畏み畏み 申し立てるが俺は幾度なく 断る複製動画のように 所詮優しさに己の鼓動を 差し出す人間では無い 共存など出来るもんか花のよう 救えず萎れて行く彼女の幽霊に手を 合わせるなり我神か…

十二掛八

情念煙を描き螺旋と落下す 黄昏垣間見えるは蚕の記憶 燃える合成樹脂有害の薫香 群青濡れ広がる夕闇に孤愁 孵化する四季青春との惜別 戦場の白き手帳彼歯で嚼む 茜射す混凝土影踏みの都会 啼く鴉急げと我等に告げる

壊れ尽きたラジオ

自分だけ世界の最果てにある電波塔に一人閉じ籠って 一人でラジオを放送している気持ちになる 私だけ世界中のあらゆる人と話せていないような そんな妄想に襲われる時がある 私以外の人間が違う言語を話していたと言われたとしても そんなに疑わないくらいの…

三振

意味がないのに辛いのか 意味がないことが辛いのか 意味を求められることが辛いのか

探してた背中を押すもの

完璧な大人になれなくていいし、青春は感じ切れる哀しみや怒りを瞬間全力で燃やす時期だとぼんやり思う。対岸の火事のように今はぼやけて見えるものだけど、背中に少女時代の炎を小さく背負って絵を描いたり日記をつけたりして暮らしている。 確かに幸せにな…

やすらぐ死体

待って報われたことが一度でもあるだろうか。 待ち続けた君、いつか願ったことが叶うと降伏する時間だけが幸福だった。 祈ればその瞬間は約束が結ばれる。信じるものは、信じるその時だけ救われる。 賤しくも到来しない永遠に帰属する、自罰的安寧を得る。 …

幻枢機卿

無稽の祈りを掲げるのは瞬間体をすり抜けて行く死と喪失を忘れるため。 信仰を失って以来私は永遠に何者にも帰属できずにいる 永遠を持たぬひとは刹那の寸断に耐えられない 大人になっても空虚 想像通りの空洞。 芸術に帰依し 存在しない永遠を探し続け 蜿蜒…

言葉は曼荼羅

綺麗なペルシャ絨毯みたいな言葉の織り方する人、寸分の狂いもなく論理を作っていく人、精巧な時計の修理をきゅるきゅる早回ししているみたいで楽しい。私はさながらペルシャ絨毯針でつついてそこに生きてる新種のダニを試験管に入れて光に透かして綺麗奇麗…

恒久とフラクタル

———正しい一つの真理を求めるのは狂気への道だ。 起こること総てに理由がある、と幼い頃から育てられてきた。 だから、総ての事に常に理由を探して来た。幸せや哀しみ、殺してしまった蝶や私自身の命に対しても。 ぼんやりと与えられた神様を捨てて、生きる…

魂と踊れ

心臓の瞬きやあらゆる激情は波打つパルスの変遷はただ円環のように周り続ける運命線上でワルツを踊り血を流し合う踊らされるな 魂と踊れ 今ある何かを愛し続け気づかぬうちに死んでいけ愛を抱いて死へ駆け抜けろ死ぬまで生きてくれないか震える高潔な魂お前…

私のゲノムは沈黙する。

「生まれた瞬間人はタブララサではなく、遺伝子で思考が決まる」 最近そう本で読んだ。ならば毎秒起こる破壊衝動は生来のものなのか。 モラルとインモラルの交差点 湿った教科書抱きしめて転がる いい加減諦めを教えてほしい。 飽きているのは、即席の絶望。…