code of Morse
Ripples of words
-My memories is trying to break up with the world of losted God.

砂鉄のマットレスは沈む

 

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あらゆる記憶が点滅しているように思えた

暴力を振るわれたこと

存在を否定されたこと

ばかのふりをしたこと

 

それももう、いいと思えた。

もう良い

フラッシュバックで砂鉄をかき集めた

磁力を失う

その繰り返し 生きているなんてそのくらいのことなんだから

 

意味がなくても生きていけないから人は神なんて作った

私だけが私の神さま って それは昔から変わってないけど

 

信仰も意味もないけど、今日は芸術に感動できたから それだけで今日は生きている意味。

意味を繋いで意味を繋いで

今日を死にぞなおう それが私の希望。

丘と海

遠くまで来た、今のこの幸せを嚙みしめようと

遠くまで来た、海を見て高級そうなお茶を淹れる

 

中国語は解らない 言葉が解らないのは心地いい

中国語は解らない 言葉が通じ合うのは私たちだけ

 

世界の最果てまで 愛するという約束は波風に溶けて消えていく

忘れたくないものを手放せば 凝り固まった私は私で無くなっていく

欲しかった愛を手に入れて 失うことを恐る間も無く夜は明ける

私はこの奇跡の数秒を世界の総てだと思い

何度も美しさを塗り変えるのだろう

 

記憶など時間など結局意識の濃度にすぎない

執着に過ぎない それが自我なら

泣いてる私ごと捨ててしまおう

叶わない夢も会えない日々も消えない

取り込むものでもない 吐き出すものでもない

それはただ、窒素のように私を構成している。

本当のことが言えるとき

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本当のことが言えるとき ー

理不尽な暴力を描いた映像を 頭に叩きこむとき。

死刑囚の残存時間の焼き直しを 目撃したとき。

違う血の噴出す 思春期の暗闇に出会ったとき。

ありもしない事を 空中に罵倒する狂人を見たとき。

心臓の真横を 銃弾 がすり抜けていくー

 あと1cmで 殺されていた

あと1mmで 殺していた

 

悲しい呪文

 17歳の夏 私は初めて深夜バスで新宿に一人で降り立った
東京の美術大学に行くために新宿の美術予備校に通うと決めたからだ。
小田急ビルとハルタワーが重力に従って落ちてくるのではないかと不安に思ったことを覚えている。
西口のルイヴィトンの看板の下にホームレスの老人が数名眠っていた。
資本と権力の主張を放つ広告の下
異臭を放つホームレスはまるで都会の大気を構成しているようだと思った。
あらゆる情報量に溶け込み、眠る場所の無い浮浪者の

名は 雑踏に紛れ
まるで窒素か何かのように 誰にも使われない人生 誰かが愛情を持ってつけた呼ばれない名前が
新宿という街の元素を小さく一つ 構成しているように思えた。

田園都市線が止まり 人身事故のアナウンスが流れた。
名前を知らない人間の不幸は 地下鉄では他人の予定を狂わせるだけの自然現象なのだろう。
台風だとか雪だとかと同じように
線路には 風か吹き荒れて 雪が積もり 人が降ってくる。
いつか 人身事故のアナウンスに傷つかず、知らない人生の終幕の決定を
邪魔だと思い 舌打ちする日が来ませんようにと祈りながら
まだ新鮮だった悲しみを 激しく揺れるガラスに焼き付けた。

彼岸花

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真夜中に走馬灯のように記憶は現れて

薄れない画素が邪魔をしている

毎晩私を谷底に落下させる

明日こそ死のう、明日こそ と小さく決意して 

毎朝希望で決意を洗い 繋ぎ止めた。今日まで。

昔絵本で眺めた針地獄より悲惨な生き地獄も歌とか絵になれば綺麗だと思った

また誰かの表現に生かされた日。